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2007.12.18 Tuesday
 

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鯨の王

2007.06.30 Saturday 20:25
 
『鯨の王』
藤崎慎吾 作
文藝春秋



久々に、一般書です。
いや、読んではいるんですよ。書かないだけで。

でも今回は、私が前に紹介した本が役に立つ!
と思い、自分でも役に立ったので、ちょっと紹介。

『鯨の王』は、クジラに似ている、未確認深海生物を追う、海洋冒険小説です。

「男ってしょうがないなあ」の代表のような鯨類学者、須藤秀弘博士が、未知のクジラを追う一方、米軍、テロリスト、企業もまた、それぞれの理由で未知のクジラを探し求めていて・・・
というところが、あらすじでしょうか。

須藤博士のだめんずぶりもさることながら、深海の描写が大変興味深い小説でした。

著者の藤崎慎吾って、SF作家だという認識で、しかも『クリスタルサイエンス』のイラストのイメージがあったので、SFライトノベル寄りかと思っていました。


でも、『鯨の王』を読んだ限りでは、一般冒険小説です。

ご本人が元々、海洋学をやっていらしゃったようで、海は、いわば自分のフィールドなのでしょう。
海洋冒険小説大好き人には、歓迎すべきことです。

ぜひ、こっちの線で行ってほしいな。
もうSF書かなくていいからさー。

で、なんの児童書とからんでくるかというと、これです。

『深海にひめられた地球の真実』

チューブワームとか、熱水噴出孔とか、おお、これで見たよ!というものがどんどん出てきました、『鯨の王』

やっぱ、先にみてあってよかったです。
文章を読んで、アレをイメージするのは難しすぎる。
それほど変なものばかりなんですよ、深海っていうのは!

そんなわけで、これから『鯨の王』を読む人は、『深海にひめられた地球の真実』を手元に置いて読むことをお勧めします。

深海の色合いがまったく違ってくること請け合いです。


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うつうつひでお日記

2007.04.22 Sunday 19:45
 
『うつうつひでお日記』
吾妻ひでお 作
角川書店



昨年7月初版の本なのですが、当館にはなぜか最近入ってきまして、予約の順番待ちでやっと読みました。

『失踪日記』はもちろんとっても面白く読みました。

つか、ずーっと昔から吾妻ひでおをちゃんと知っていた私・・・。

マンガ自体を読んだ覚えはそんなにないのですが、『オリンポスのポロン』『ななこSOS』ってタイトルに聞き覚えがあるし、かわいい女の子をかく漫画家、とはちゃんと認識があった。『SFマンガ大全集』も確かに読んだ記憶がある。

とまあ、そんな人にとっても楽しい『うつうつひでお日記』です。
その分、『失踪日記』の延長で読む方には、ちょっと理解不能な部分が多いかと思われます。

当時、ほんとうにこれを細々と書いていた、ということも面白いんですが、ポイントは3つ

 『失踪日記』が世に出て評判になるまでが、まさかそんなに売れると思っていなかったと言うことが、リアルタイムに描かれている。

 吾妻ひでおが他のマンガの模写をしている。

 読書日記である。

は、まあそういうことです。
については、本人曰く
「私の模写は著作権侵害にならない。下手だから」イヒヒ

読書メモには、多くのマンガも混じっていて、いくつかについては、感想とともに模写もみれるんですね〜。
CLAMPとか高橋しんとかハガレンとか。
ちょっとなんだけど、たいへん楽しい。

にはオドロキました。
とにかく、毎日図書館へ行く。
そして毎日本を借りて毎日予約して、毎日2冊ぐらい本を読んでいる。それをいちいち評価している。

本人曰く
「この日記ってただの引きこもりの読書感想文だ!」

まさしく!

ミステリーやSFの小説が中心ですが、ベテランのものから新人作家の作品まで、守備範囲がひろく貪欲。
ひー、その辺の、最近ものミステリーは私ついて行けなくて読んでません!てなものも、もれなく読破。

感想はほんのひとこと程度ですが、これはかなり的確。
目黒孝二みたいに、だらだらと、読めー!と書かれるより、よほど読みたくなる、すばらしい感想。

感想というより、批評ですね。
いいものは一言で褒め、つまんないものは一言で斬る!

通常、商業誌では取り上げたものは褒めるものなので、この日記のように、読んだものすべてを同じ土俵に上げて批評しているのはとても快感。
もっとやれー!って感じ。

それに加えて、けっこう好みが似ているようなので、吾妻ひでおが褒めていて未読なものは、これから読んでみよう、と思いました。

で、普通はポイントではないんですが、わたしとしては見逃せないのが、吾妻ひでお御用達の、図書館。

本人曰く
「図書館だけが友だちだ、ホイ」


毎日、図書館のコマが登場します。

いや、うちにも、毎日来る人なんてたくさんいるから、その点では驚かないんですが、なにがすごいって、図書館のサービスよ。
当館には出来ない、もしくはしていないサービスがずらり!

吾妻ひでおってどこに住んでたんだっけなー。都内かな?ってことは、区立図書館か?

「図書館の電話サービスで予約資料状況の確認。4冊来ていたのでFAX送信してもらう」

何!?
何でしょうこのサービスは!?
何をFAXしたの!?

気になります〜!!
そら、たまたま電話で問い合わせがあったら答えることはしますが・・・。

うう、ちなみに当館は、図書館内ではOPACなどからの予約はできないし、電話で貸出の延長も受けていません。

都会から引っ越してきた人が、「これもだめなの?あれもできないの?」と思うはずだね・・・。
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名もなき・・・?

2006.09.01 Friday 22:54
 
宮部みゆきの新刊。



8月末にでるのは、一ヶ月ほど前からわかっていました。
TRCのベル新刊案内にのってたから。

TRC・・・図書館流通センター。うちはここと契約しているので、基本的に新刊はここから買います。毎週『新刊案内』という冊子が送られてくるほか、発売がわかっているメジャー本の案内の冊子もきます。

それから一か月。
書店の店頭で見つけて、やった!と購入しました。
その日の夜遅くからついうっかり読み始めて、やはり最後まで読んでしまった(途中でやめられない人なのです)。

本の半ばも過ぎたころ、なんとなく最初から感じていた
「しっくりこない」感がピークに。
「なにをこんなにと連発しているのだ・・・?」
そしてふと、表紙をみると
『名もなき毒』と、タイトルが。

があーん!
新刊が出ると知った一か月前から本を半分以上読み終わるまで、
『名もなきと信じていました!
ツマではなくてドクだったのか!!!

・・・という話を夕べにしました。
今、読んでいる途中の母曰く
「わたしも最初はやと思って読んどった」

よかった。わたしだけじゃなかった!

いや、似たもの親子ということなのか・・・?

ちなみに『誰か』で登場した婿養子・杉村さんのお話です。
ううむ、今回は・・・ではなくにちょっとイライラしたわ。
やはりわたしは庶民・・・。

初登場・ジャーナリストの彼は、ちょっとカッコよすぎません?
ゴンちゃんも含めて、宮部キャラとしてはめずらしいタイプでは・・・。
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乱鴉の島

2006.07.04 Tuesday 20:28
 
『乱鴉の島』
有栖川有栖 作
新潮社



らんあのしま、と読みます。
火村アリス(ヘンな言い方・・・)の長編新作です。
アマゾンの表紙写真だと、黒くて暗い、一見エンギワル系カバーですが、背から裏表紙は、なぜかきれいな空色です。

モノがカラスなだけに、日本代表エンブレムのヤタガラス→ジャパンブルー

なんて、どうでもいい推測をしたりして。

ヤタガラスは神の使いとして熊野大社に祭られているので、今回の舞台が三重県ということにも関連があるじゃん・・・とか。

正確には、熊野大社は和歌山県ですが(熊野市は三重県)。

そんなわけで、今回、お疲れの火村先生は、三重県の伊勢志摩の孤島へ骨休めにいらっしゃってます。
三十男二人で行くのだから、当然ロマンスではなく殺人が・・・。
(そういや私の友人の三十男&四十男も、このあいだ二人で屋久島へいってたな)

三重県名張市に生まれ、志摩にも住んだことのある乱歩への敬意もあるんでしょうか。名張市に講演にも行ってみえましたしね。

今のミステリーは、入り組んだ人間ドラマのあるものが主流で、事件があって、探偵役が謎を解くという、パターンにのっとったきれいな謎解きは、短編集以外にはなかなかみられません。

ここに関しては私は保守的なのか、大仰なストーリー展開のものや社会問題をえぐったというようなものは苦手で、読む気がおこりません。
おかげで最近、読んでないことといったら・・・。

その点、有栖川有栖作品は、そんな方向に流れることもなく、安心して読めます。今の時代、とっても貴重。

有栖川作品にドラマがないというわけじゃありません。そこをこれでもか!というほど書かないのがいいのです。

愛だの恋だの人生だの、そんなものくどくど読みたくないの。
そういうものは、ちらっと、さりげなく、想像力を使う程度に出してくれたら十分だし、カッコイイ。

そんなわけで、今回も肩の力を抜いて、楽しみました。

火村センセイがキャッチボールをしたり、子どもと戯れたり(しかもうれしそう)する姿が見れる日がくるとは思わなかったなー!

それにしても、火村シリーズよりより好きな江上シリーズはどうしているのやら・・・。
孤島モノ、長編も火村に取られちゃったら、どうしたらいいのだ。

有栖川有栖センセイがもう、学生気分には戻れないのかな・・・?

そうそう、本書を読み始めに、漢字をよく見てくださいね。

タイトルは『』(からす)。
本文では、『』(からす)。
』(とり)と両方がよく出てくるので、読み分けないと困惑しますよー。
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うそうそ?

2006.06.18 Sunday 10:29
 
『うそうそ』
畠中恵・著 新潮社

ファン待望の『しゃばけ』シリーズ新作。


当館でも、発売前から数人の予約が入っています。

先日も、窓口で『おまけのこ』の予約を書いた子連れの女性が。

「このシリーズの新刊もでたんですよね?なんていう題ですか?」
うそうそです」
うそうそ?」
「はい、うそうそ」
うそうそね。予約できますよね」
「はい、うそうそ、って書いてください」

隣で、小学校低学年ぐらいの女の子が目を白黒させていました。
ははは。
お母さんが書いている間に、

うそうそって、へんな題やね」
「うん、へんへん

という会話をかわしたりして。

本当は、
「あたりを見回しておちつかないさま」
というようなところだそうで。

今回の内容は、
「若だんな旅に出る」

そんな無謀な!

と、兄やでなくても止めたくなりますよね〜。

しかし、このシリーズも、市井もののセオリー通りになってきましたね。
シリーズ物は長くなってくると、たいがい、旅に出ますからね。

ちなみに、感想としては、イマイチ。
安心して読めるよさはあるし、若だんなのまわりのキャラクターの言動は、いつもどおりいちいち面白いけれど、書きこなしきれてない感じ。

中でも、神の子である、お比女ちゃんのキャラクターがよく理解できなかったです。「お比女ちゃんの悩み」がよくわからなくて共感できないし、彼女の心情の部分が、読み進めるのに邪魔だった。

江戸の若だんなは、自分だけが妖が見える、という設定が効果的だけれども、今回は人より妖のほうが多くて、妖寄りの話になってしまっていました。これは、作品の魅力に水をさすんじゃないかと思いますが・・・。

少なくとも私は、江戸が舞台で、短編謎解きのほうが好きです。


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銃とチョコレートはオイシイ!

2006.06.16 Friday 21:56
 
『銃とチョコレート』
乙一・著 講談社



『銃とチョコレート』はとっても面白かったです。
ミステリーランドの中の数冊を、児童室にもあえて置いてあるのですが、これも、児童室に置けます。

まず、今回は装丁がよい

ミステリーランドの最初のほうは、見返しの地模様がどぎつくて目がちかちかしましたが、『銃とチョコレート』は、背が茶色(チョコレート)で、見返しがシルバー(銀紙)。
中表紙の遊び紙も目次も、チョコレートのパッケージのようで、とってもすてきです。

登場人物は、もちろんチョコレート名前。
リンツにロイズ、モロゾフ、ドゥバイヨル、ノイハウス、ゴディバ・・・
チョコ好きにはたまりません。

挿画もお話に合っています。
『パトレイバー』『攻殻機動隊』『イノセンス』などのアニメで、背景や美術監督を務めたという平田秀一さん。
ムードばっちりです!

乙一って、いいセンスだなあ。

内容も、
怪盗ゴディバの謎をめぐるリンツ少年の冒険
という王道。

王道らしく、ドキドキワクワクさせてくれます。

そして、乙一ならではのスパイスは、登場人物の造詣。

名探偵がそんなことを・・・とか、
立場的にはリンツ少年の相棒なのに、頭がよくて機転の利く美少年なのにそのぶっちぎれた性格は・・・とか、
つぎつぎ王道を裏切ってくれて、飽きさせないことこの上なし。

子どもが読むとしたらそのキャラの言動は・・・と思わなくもないほど、登場人物の一部はブチ切れていますが、主人公リンツ少年はあくまでまっすぐだし、彼は危険なキャラの言動をきちんと批判しています

読んでいるときも読み終わった後でも、読者の気持ちはリンツ少年に寄り添い、少年らしい正義感を持つことと思います。

しかし、このミステリーランドというシリーズについては、最初から疑問だらけです。

「ミステリーランド」シリーズは、すべてにおいて中途半端なシリーズです。

何がかというと・・・。

コンセプトは
「かつてこどもだったあなたと少年少女のための」ですが、これがすでに中途半端ですよね。

「かつてこどもだったあなた」と、
「少年少女」を両方取り込もうというところに、無理がある。

かつてこどもだった、いま大人のミステリファンの気持ちでは・・・

・執筆陣がいかにもで魅力的。

・箱入りの装丁も凝っていて、保存版にいい。

・開いてみれば、オールルビでちょっと読みづらい。

・1ページに36文字×13行だと、350ページあっても長さはしれている。

・そのわりには、2100円もする。

・作家によっちゃ、子どもを意識して、ひどい文章になっいて、できないんなら書くなよ、と言いたい。

少年少女の気持ちでは・・・

・表紙なんかがこどもっぽくなくてかっこいい。

・でも大人っぽすぎて、あんまり手に取る気がしない。

・図書館で読みたくても、大人の本で流通してるから児童室や学校にはない。

・図書館で読むときは、箱はないから本が地味。

・中はふりがながあるのに、背表紙にない。

・だいたい、表紙にタイトルがない。

・少年少女の買える値段じゃない。親だって買ってくれない値段だ。

・よくわかんない話がけっこうある。

どうですか。
わたしはかつてこどもだったミステリファンだし、図書館にくる少年少女をみているので、一応、両方の感覚がわかるかと思っていますが・・・。

もう、無理して少年少女を謳わないで、単純に大人のミステリファンにむけて出して欲しかったですよ。そんならルビ振らなくていいから本も薄くコンパクトにして、値段も下げられるでしょ。

本気で少年少女に読ませたいなら、ちゃんと児童書で流通させて、学校図書館が買いやすい値段にしないと。

フルカラー美麗印刷の大きな絵本でも、1500円も出せば買えるのに、なんで読み物に2100円もだせますか。
図書館としたって、高っ!と思いますよ。ごく一般的な小説単行本も、大概1500円前後で買えるのに。しかも中身が少なくて、割高。

1ページに36文字×13行の本なんて、子どもの本でもそうはないですよ。ましてや、対象が高学年以上というなら。


装丁も、収集目的なら箱入りの凝った装丁もいいですが、図書館に置くなら、箱は当然、ポイ。
箱を取ると、とたんにそっけない本になってしまうし、背表紙だけ見たら、どんな古い時代の本ですか?ってなデザイン。しかも子どもにルビの配慮なし。

買えないぐらい高いのに、かといって図書館で子どもが手に取るようには作ってない。

それなら、この本は、誰が子どもに手渡すのですか?
ミステリ好きな親で、かつお金があって、家が広い人かな。
そんなの、あんまりいませんよ。

なのに、「少年少女のため」?

ちゃんちゃらおかしいよ、講談社。


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読むフィギュアスケート

2006.02.25 Saturday 11:48
 
『魂まで奪われた少女たち』
この本は、女子フィギュアスケートと女子体操の華やかさとは反対の世界を描いたノンフィクションです。
日本での出版が1997年と、ちょっと前なのですが、体操とフィギュアスケートを見続けて○○年になる私は、出版時にすぐ読みました。



読む前も、体操もフィギュアも、他のスポーツよりは無理や節制をしてるだろうなと思っていましたが、節制などというレベルではないんですね・・・。あまりの無残さに泣けてきます。

本では、特に女子選手について書かれていますが、それは、女子のほうが、より幼いうちから訓練されること、成功すれば世界的アイドルになれること、コーチに男性が多い以上、性的虐待がおきやすいこと、などの理由によるものでしょうか。

さらに、アメリカという舞台が、より環境を悪化させているような気もします。
花形スポーツとして人気があって、成功すれば16やそこらでガバガバお金が入ってきて、その気があればなぜかいい大学にもいけて、親はすべてを子どもに賭ける。

よその国や日本でもいろいろあるでしょうが、アメリカのようとまではいかないですよね、きっと。そこまで子どもに賭けたい親はみんなアメリカに移住するのがその証拠。

ほんの数人の金メダリストの下で、どれだけの子どもが人生をつぶされているんでしょうか。

その点、日本はかなり環境がいいかもしれないですね。

コーエンなどは、学校には行かずに教育を受け、試合のある時間にあわせて練習をするというのに、日本では、いつでも使えるリンクがなく、学校の合間の早朝と深夜に練習をする。

でもそんな方が、社会とのかかわりを持っていられるし、いかにまわりに助けてもらっているかがわかる。

それで金メダルもとれるんですからね!

長野のリピンスキーみたいなポっと出のお子ちゃまではなく、キャリアを積み重ねてきた選手が表彰台だったことは、いい傾向だと思います。

ところで、今回、うまくいかなかった安藤選手をみていて思ったこと。

伊藤みどり、恩田美栄、中野友加里、浅田姉妹のコーチである山田満知子さんは、「きびしい」と言われる人ですが、それは、スケートの技術だけでなく、生活や精神まで含めてびしっと指導するからではないでしょうか。

育てた選手を見ると、みんなこう、地に足が着いた感じです(真央ちゃんはへらへらキャラだけど、調子乗ってる的なのとは違うから・・・)。
そう考えると、すごいことだなと思います。

安藤選手は、いままで、どんな人たちにどんな指導をされてきたのでしょうか。いまのコーチは、ジェンキンズさんのほかに佐藤夫妻ですが、名古屋に拠点がある以上、ずっと一緒ではないでしょうし。

安藤を持ち上げまくったスケート協会やマスコミもひどいけど。
ちなみにワダエミの衣装もひどかったな・・・。

まあ、大学生になるので、ちょっとは変わるかな。

かわってこちらは愛情ほとばしるエカテリーナ・ゴルデーワさんの本『愛しのセルゲイ』



84年カルガリーから94年リレハンメルまで、あらゆる試合で勝ち続けていたエカテリーナ・ゴウデーワ/セルゲイ・グリンコフペアのゴルデーワさん。
当時、解説が「ゴルデーワさん」と連発するのがなんだかおかしかった記憶が。

二人は夫婦で、子どもも一人いたのですが、リレハンメルの翌年に、練習中にグリンコフが突然死。
そのあとに出された本です。

ロシアでの練習は『魂を奪われた少女たち』並ですが、ロシアの親は、アメリカ人より賢そうです。それはどうでもいいか。

カルガリーのときは正確無比なロボットみたいに見えてあまり印象のよくなかったペアですが、復活リレハンメルの時には、余裕と優雅さにあふれていた理由がわかった気がした本でした。

裏の楽しみとして、いろんなスケーターたちの人間関係がわかるということがありました。

超狭い世界ですね、フィギュア界も。くっついたり離れたり。

一年中世界を転戦して、カップルで見つめ合っていたら無理もないけど。兄弟でよくやれるなと思うもんね、ペア競技は。

今回アイスダンス金メダルのナフカは、夫がリレハンメル銀メダルのウソワズーリンズーリン。しかしズーリンは当時ウソワと夫婦。リレハンメルと長野の金メダリストグリシュクプラトフグリシュクと不倫。その後ナフカと結婚。

ゴルデーワさんも長野の金メダリスト、イリヤ・クーリックと再婚・子どもがいます。

ま、余談ですね・・・。
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バレンタインに笑えるお菓子

2006.02.13 Monday 13:09
 
『笑うスイーツ』 ハマダ ルコラ、大森 いく子 著 学研 その名の通り、笑わずにいられないお菓子がいっぱい。しかも駄ジャレ系。 一年ほど前に出た本なんですが、大好きです。 返却されたのに出会うと、つい見ちゃう。 この本をプレゼントするって言うのも面白そうですね。 大森いく子って、けっこうベテランじゃなかったけ? レシピのひとつひとつに、大森さんとハマダルコラさんの会話がはいっていて、これがまたオカシイ。くすっ! お菓子のできもネーミングも両方お気に入りなのは、 「バクテンくん、フッキンくん、ハイキンくん」 (人型のクッキーを反らせたもの) 「オレオレサジ」 (おさじの上に一口大のお菓子が・・・) 「おはげ」 (てっぺんのないおはぎ) 「カトーチャコラ」 (加藤茶似のガトーショコラ) 「おたまチョコ」 (乾燥イチジクをチョココーティングしておたまじゃくしのように) あたりが好きです。 もっと可愛いのはあるんですが、なぜか・・・。 もっとも、おたまチョコは不評です。 エグくて、かわいそうっていわれます。 じつは 断面図が本にのっていて、まるで本物のオタマジャクシをすっぱりと切ったように、リアル なんです。よく載せましたね、大森さんとハマダさん。 でもこのチョコはそれがポイントだもんな。 かわいそう、と言う人は、オタマジャクシをあのようにしたことのない人でしょう、多分。 わたしは川育ちなので、オタマの中身とか、カエルの中身とか、見ましたわな・・・遊びで。ごめんね、オタマ。 さかしさすがに、これをバレンタインに、とは言いませんって・・・ あ、あと、このお菓子の一部は、都会では買えるんですね。いいなあ。
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幸福ロケット

2006.01.24 Tuesday 20:12
 
『幸福ロケット』
山本幸久 作 ポプラ社

説明が難しいけれど、とっても面白かった。よかった。



香な子。クリスマス・イヴ生まれの11歳。五年生。本が大好き。

小石川のマンションから、お花茶屋のフラワーティーハウス(っていうダサい名前の賃貸マンション)に引っ越してきた。小学校も転校。有名中学に進学するため、いまも塾は小石川まで通っている。

お父さんはなぜか大手商社をやめて、親戚の工務店でお母さんといっしょに仲良く働いている。

いつも香な子の家に入り浸っている、漫画化志望のおじさんがいる。

担任の鎌倉先生は、モデルもしていた美人で、愛車はジャガーXJS4.0リミテッド最終モデル。

たまたま塾帰りの香な子と一緒の電車になった、クラスメイトのコーモリこと小森くん。コーモリは、三つ並んだ看板の真ん中が何かを、いつも見逃していて気になるのだという。

児童書ではなく、一般書籍として流通しているので、だまっていたら図書館では大人の本として入っているはず。

でもそれではとてももったいない。
同じ年齢のこどもたちにもぜひ読んでもらいたい。
振りがながあってほしかったですよ、ポプラさん。

出てくる本のリストがたのしい。

赤毛のアンのようなメジャーな本のほか、エジプト十字架の秘密、星新一、サザエさん、長くつ下のピッピ、ロッタちゃん、キャリー、シャーロック・ホームズ、マチルダはちいさな大天才、ほかのロアルド・ダール、漂流教室、フレドリック・ブラウン、横田順弥『山田太郎十番勝負』、ウルフガイ・シリーズ、半村良『石の血脈』・・・。

香な子はお父さんの本棚から半村良とウルフガイ・シリーズをだして、ウルフガイはコーモリに貸し、自分は半村良を読む。
「エッチな場面もあったので面食らったが、ぞくぞくしたのもほんとうだ」って思って。

けっこうわたしと本の趣味が合いますね、香な子さん。

わたしも小学生のとき、父の本棚から江戸川乱歩や半村良をこっそり出して読んだなあ。ウルフガイシリーズも始めて読んだのは小学校のときだった。

大筋以外に、そんな本を読む楽しみに溢れている、本好きのための小説です。
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サウスバウンド

2005.09.17 Saturday 20:16
 
『サウスバウンド』奥田英朗・作 角川書店

なんと奥田英朗の少年小説。

前半は、東京の街中で暮らす小6二郎(父親の名前が一郎)の、平凡で過激な日常。東京でも、高層ではなく地面に近いところで生きている、というライブ感がガンガン伝わってきます。

後半は、サウスバウンドで舞台は沖縄。西表へ。東京ではギリギリだった家族が、南の国で、キュっと一体になっていく。

二郎を始めとする、少年たちの書き方がとってもいい。
ケンカや恋、友情、家族への反発、性衝動。リアルで、暖かくて、父親のように厳しくて、希望を託して。女性作家には描くことのできない少年たち。
立ち止まる間もなく、一気に読んでしまいます。

いま振り返ると、まだまだウチナンチュから見た楽園としての沖縄しか描けていないんじゃないか、とか、また過激派か・・・とか、いろいろ思うこともあるんですが。

過激派、って、70年代の学生運動とは違うものなのかな?「過激派」とgooで検索してみたら、いきなり警察庁のホームページの「過激派集団革マル派」がヒット。おいおい、なんだか作品中でこんなシーンがあったぞ(^^;)

で、読んでもあまりわからなかったのですが、それほどに、ある年代以下のわたし(たち)には馴染みのない事象なのに、ある年代以上の人の小説にはよく顔をだすような気がします。
私は、過激派、とか、学生運動、なんてものは、小説にでてくるとまたか、とうっとおしいだけなので、できれば書かないでほしい。一気に、古い話、って印象になります。
『サウスバウンド』もだから少し昔の話だと思って読んだんですが、やっぱ現代なのか・・・?

とは言っても、一級の少年小説であることは間違いないです。
日本の児童文学作家に欠けているのは、こんな作品だと思う。翻訳ものが未だ高い評価を受けているのは、こういう作品を、児童文学として出せない出版サイドの問題も大きいはずです。
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