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2007.12.18 Tuesday
 

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ストラヴァガンザ、完結

2006.12.20 Wednesday 20:55
 
『ストラヴァガンザ』三部作
メアリ・ホフマン 作
小学館



『仮面の都』
『星の都』
『花の都』

小学館のファンタジーの中では一番ではないか、と思っている『ストラヴァガンザ』が完結しました。

仮面、星、で登場したキャラクターが勢揃いして、大団円にむかってGO!

と思ってたら、なんとすごい流血沙汰でクライマックスになだれこんでいきました。
ちょっとびっくりした。

でも考えてみれば、実際のイタリアの16世紀をかなりなぞっているわけで、メディチ家の歴史を考えると、血は避けて通れないわけなんですね。

『仮面の都』はヴェネチア、
『星の都』はシエナ、
『花の都』はフィレンツェ。

そのまま思い浮かべればいいわけです。
三巻には、ご丁寧に作者による歴史解説
『キミチーとメディチについての覚え書き』
がついています。

21世紀のロンドンと16世紀のイタリア。
時空を超えた若者たちは、行って帰らない者もいれば、ちゃんと、行きて帰りし者もいます。
行ったまま、の話ではなくてよかったな。

全体を通して面白かったけど、やはりわたしの好きなのは、『仮面の都』

ヴェネチアの女公主の女っぷりが超カッコイイ!
美形の部下を並べ、愛人にし、権力を持ち・・・ああうっとり。
大人がうっとりできるファンタジーでございます。

今回の三巻目では、もう娘に公主の座を譲り、自由気ままな人生を送っているのですが、娘に政治的な相談をされると、かなりクール、というより冷たーい意見を述べるなど、あいかわらずの政治家っぷりがよかったな。

などと、まるでおばさんが主人公のように書いていますが、主役は10代の若者たち(それもみんな美しい・・・)です。
三巻は、新キャラも出ますが、青春群像っぽいですね。
流血をのぞけばね。

これを映画にすればいいのに

舞台はパンクな現代ロンドンとイタリアの美しい都市だし、登場人物は若者からおじさま、マダムまで揃ってるし、しかも美形な役者をかたっぱしから出せばいいわけだし、陰謀からチャンバラからファンタジーから恋愛からと道具は揃ってるし。

お金をかけたら、美術とか衣装デザインとか視覚効果とか、いっぱい賞もとれそうだと思うんだけどな。

エラゴンなんか作ってる場合じゃないですよ!
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オオトリ国記伝

2006.06.27 Tuesday 20:33
 
『オオトリ国記伝 機)睚の闇』
リアン・ハーン作
主婦の友社



これはオモシロイ!
なにがって、まず本のプロフィールが興味深い。

リアン・ハーンは、オーストラリア在住。
小説の舞台は、架空の日本、戦国時代。

ハギ、ツワノ、イヌヤマ、クマモト。主人公はオオトリタケオ、ヒロインはシラカワカエデ姫・・・と、聞きなれた名詞のオンパレード。

ヤエガハラの戦い・・・関が原だな、とか、隠者・・キリシタンだな、とか、部族・・・忍者だな、とか、いやもう飽きることがありません。

それではこの物語が、よくある勘違い系かというと、まったくそんなことはなく、ただ単に、面白い。

日本の地名や名前なんてどうでもよくなり、TALES OF OTORIの世界にどっぷりです。

圧政を敷くトウハン国の領主イイダ・サダムに村ごと殲滅され、オオトリ国の本来の当主、オオトリ・シゲルに助けられた少年・トマスは、タケオという名前をもらい、シゲルの養子になる。

しかし、部族と呼ばれる特殊能力集団の血を引いていたタケオは、イイダからも、部族からも追われることになる。

陰謀あり、アクションあり、大人の愛あり、ボーイ・ミーツ・ガールあり。

続きが待ち遠しい一冊!

作者リアン・ハーンは、Gillian Rubinsteinの名前で児童文学の著作がたくさんあるようですが、翻訳はされていないと思います。

こちらがオオトリ国のホームページ。

リアン・ハーンという筆名は、このシリーズを書くときだけに使用している模様。

『オオトリ国記伝』こと『TALES OF OTORI』は三部作ですが、今年、番外編が出たようです。

さらに『Grass For His Pillow』シリーズと『Brilliance of the Moon』シリーズがそれぞれ二冊ずつ。どちらも、オオトリのスピンオフで、登場人物がかぶっているみたいです。

そんなこんなでシリーズ全部ひっくるめて現在8冊。
ということは、あと7冊は楽しめるわけか〜。
全部翻訳してくれるかなあ、主婦の友社さん。

主婦の友社『サブリエル』とか『マーリン』とか、侮れないファンタジーを出していますね。装丁もどれもセンスがいいし。

ホームページにいくと、とてもじゃないけどこんなファンタジーが出てきそうにないデザインだけどね。じっさい、探しにくいし・・・。

ふしぎな出版社だな・・・。


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スターウォーズパロディじゃん! 海賊ジョリーの冒険

2006.01.22 Sunday 16:31
 
『海賊ジョリーの冒険』
カイ・マイヤー 作 あすなろ書房

わーい、海洋冒険小説だ!
でもカイ・マイヤーだよね?




・・・と思ったら、1ページ目からもうファンタジーでした。
水の上を歩いてるよ、ヒロイン。

そのうち、なんだか怪しい生き物もどんどんでてきます。
しかも、ダーク
やはりカイ・マイヤーです。

ミズズマシと呼ばれる種族であるヒロイン、少女海賊のジョリーが、信頼するキャプテン・バノンの行方とミズスマシである自分の謎を追って海の上で冒険を繰り広げる!

そんなストーリーでしょうか。


キャプテン・バノンのもと、海賊として育ったジョリー、同じミズスマシで、魔法も使う農場の少年ムンク、死霊の奴隷を売る、謎の死霊の売人、大海賊の娘プリンセス・ソールダッド、お金の大好きなロクデナシだが凄腕船長でもあるウォーカー、その相棒で犬頭の操舵手ブエナベントゥーレ、ジョリーの昔なじみの海賊少年グリフィン

以上の面々が、ウォーカー自慢のカーフェックス号で謎に立ち向かいに出航します。
あ、ヘンなイモムシも仲間(?)になります・・・。


形式は、正しい海洋冒険小説。海賊もの。

しかし、私は断言しよう。

『海賊少女ジョリーの冒険』は、『スターウォーズ』のパロディである、と!

ハン・ソロ、レイア姫、ルーク、チューバッカ・・・みんな揃ってます。

ウォーカー船長は、酒場での賭けでやばくなっているところでジョリーたちの申し出を受け、自慢の船カーフェックス号をどさくさにまぎれて出航させる。
プリンセス・ソールダッドと反目しているようでいい感じだし、軽口ばかりたたいて、だらしなさそうだけど、すばらしい船乗り。

相棒の操舵手は、犬の頭をした大柄な犬頭男
ウォーカーが一方的に話し、ぶつぶつとしか答えない(あとでふつうにしゃべったけど)。

ソールダッドは、ジャバっぽい悪党のベッドで、肌もあらわな商売女のような服をまとっての登場だったし。しかもジャバ男を殴って股間をふんずけて動けなくするし・・・。

ハン・ソロとレイアとチューバッカそのものじゃん!

一方、ジョリームンク(どうしても『叫び』を思い出して、ただでさえ気持ち悪い話がより気持ち悪くなります)、グリフィンもまた、レイア、ルーク、ハン・ソロの関係。

ジョリームンクは、天変地異によって、ある島でだけ誕生したミズスマシ
種。水の上を歩ける以外に、訓練によってフォース、いや、魔法が使える模様。

ジョリーは海賊バノンの船で大切にされていた、いわば海賊のプリンセス。勝気で、芯の強い少女。

ムンクは、ミズスマシであることを隠してひっそりと島の農場で両親と暮らしていたところを襲われ、両親は無残に殺される。そしてジョリーと旅立ち、海の生活に慣れていく。ちょっとしたフォース、いや魔法をあやつり、訓練に励む。素直だけどちょっと甘っちろくて、すぐひがむ性格。ジョリーが好きで、グリフィンが気になる。

グリフィンは、陽気で口の悪い海賊の少年。ムンクとは微妙なライバル関係。あっさりジョリーにキスをせまるし、海に投げ出された危機をジョリーが救っていい感じになるし。

いやあ、ここもまたスターウォーズの構図!

1巻のラストでは、ジョリーと離れざるを得なかったムンクがキレています。

だ、ダークサイド・・・。

訳者あとがきによると、2巻では謎の会場都市での魔法の修行が描かれるそうです。
ダゴバでのフォースの修行ですな!

ハン・ソロことウォーカー船長は、わたしの好きなタイプです。うふ。
でも、今回は、犬のチューバッカこと ‘登場人物のなかで一番かっこいいのでは‘ ブエナベントゥーレがなんだか気になるし、
大喰らいでタカビーで詩を吟じるイモムシ
((サーラック+ジャワ)÷2のミニサイズ化!?)がこれまた目が離せないっちゅーか。

作者カイ・マイヤーは1969年生まれ
思いっきり、スターウォーズ世代だよな。
『エラゴン』もスターウォーズの激しい影響下にありましたが、
これからしばらくのファンタジーは、『指輪物語』チルドレンではなく、『スターウォーズ』チルドレンの世界になるんでしょうか。

『エラゴン』のスターウォーズパロディより、まだマイヤーのほうが好感が持てるかな。隠してないもん(^^)
『エラゴン』は腹立たしいです。

カイ・マイヤーは前2作(『鏡の中の迷宮』『七つの封印』)とも、詰めが甘く、これだけふっといてこれが終わりかい!と腹が立ちましたが、さて、『海賊ジョリーの冒険』は、3部完結に向けて、どのような展開になるでしょうか。

2巻を待て!
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サソリの神

2006.01.20 Friday 21:46
 
『サソリの神』 キャサリン・フィッシャー 作
原書房

えっ、 キャリー・フィッシャー!?
ああびっくりした。ちょっと違いますね。
レイア姫がファンタジーをお書きに!?と思いましたよ。
著者名を入力するまで気がついてなかった。




1・オラクル
2・アルコン
3・スカラベ


以上三部作です。それぞれの巻にはさらに副副題がついていますが、長いので割愛。

カバーとタイトルが示すとおり、砂漠の街が舞台。
読んでいると、肌がかさつき、のどが渇くような気になります。
なんとなく砂っぽい、カバーのイラストも、雰囲気でてます。

翻訳は井辻朱美
出版は、原書房とな。
トールキンやサトクリフを出していますが、こんな感じのファンタジーは初めてではないでしょうかね。いままでの中ではいちばん今風ファンタジーかも。

カバーは『サブリエル』と同じ人ですね。
いい感じだけど、この人のイラストだと、なんでもすごく大人っぽい本に見えますね。

まあでも『サブリエル』『サソリの神』も、どちらかというと大人向けなので、作品には合っています。

ただ、どちらも本のサイズがハリポタサイズ。このでかいサイズはいわば児童向けファンタジーサイズなので、この内容とカバーイラストが、本のサイズと合ってないちぐはぐさは感じます。

内容の紹介しづらい話ですが・・・

古代エジプトみたいな時代と国は背景で、ヒロイン・ミラニィは巫女。
体内に神を宿すアルコンである少年アレクソス、書記官セト、簒奪者の将軍・・・などが登場人物。

ほんとにうまく説明できない。
いろいろ超常現象はありますが、魔法でぱっ!という話ではないですね。
ファンタジーというより、権力をめぐる陰謀話の色が強いです。
けど、淡々と地味に面白いんですねこれが。

キャラが立っているのが、面白さの原因のひとつかな。

男性陣は、出世はしたいが良心の呵責もある青年書記官セト、神になったりわがままキュートな少年だったりするアレクソス、貴族で盗賊で男前なジャッカル、飲兵衛のおっさん吟遊詩人オブレクなど。

女性陣は主要キャラみんな巫女です。ヒロイン・ミラニィのほか、タカビーで野望家の巫女、裏切り者のぶりっこ巫女、将軍と天下を狙う巫女など・・・。

みんな癖があり、みんなどこかしらイヤな奴、というところがすごい。かえって親しみをかんじたりしますね。

読んでいる分には地味目だけど、映画にしたらかなり大掛かりなスペクタクル巨編になりそうです。

優男にいい男におっさんに少年に権力者、肌もあらわな(希望)巫女たちと、まるで映画にするためのような登場人物の揃い方!

『ベン・ハー』『クレオパトラ』『風と共に去りぬ』あたりのイメージで、テクニカラーっ!ていう色合いで映画にしたら、すっごく面白そう。

役者は誰がいいかなーっと。




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タラ・ダンカン

2006.01.05 Thursday 20:58
 
『タラ・ダンカン』
ソフィー・オドゥワン・マミコニアン 作
メディアファクトリー

オドゥワン、マミコニアン・・・。
オビ=ワン ミレニアムファルコン、みたいな・・・だいぶ違うか。
おそらく、昨年度のジャケ買い率癸児童書でありましょう。



この女の子が、ヒロインのタラ。12歳。
美少年は、仲間のファブリス・・・ここにいていいんですか?
現在の展開からいくとここはロバンの席じゃない?
ま、ビジュアル的には美しいからいいか。

このカバーイラストは村田蓮爾。
あまり見る機会はないようですが、なんだかとっても熱いファンのいるアーティスト・・・なんだ、ふーん。イラストレーターなだけじゃないのね。

ともかく、児童書の中で(ライトノベルを入れても)このカバーは目立つ!
どうしても手にとってみたくなります。
児童書なのにジャケ買いさせるとは!
さすがビジュアル系出版社。

注意しておきますが、挿絵はありません。
イラストは表紙のみですよん。

メディアファクトリーの本は、いわゆる良書とは呼ばれないだろうけど、『マジックツリーハウス』シリーズ



なんか、子どもは口コミで、大好きです。

さて、肝心の『タラ・ダンカン』の中身。
小学校中学年ぐらいから読めるでしょう。
勇気と友情をストレートに出した、こっぱずかしいぐらいの青春ファンタジー、かな、いまのところ。

『デルトラクエスト』に比べると、これから恋の比率が高そう。おフランスだし(?)
『七つの封印』に比べると、うんとさわやかで、万人ウケしそう。

タラと魔術師仲間に地球の運命がゆだねられる・・・展開になるらしいです。

主人公タラは、気が強くて可愛い少女。
っつーか、表紙のインパクトが強すぎて、挿絵がまったくないにもかかわらず、あのビジュアルでしか読めません。

女の子の読者には、独立したヒロイン、強くて可愛くて魔法を使うタラが、魅力的に読めると思います。
タラを好きなかっこいい男の子や、運命共同体のペガサスも、女の子をうっとりさせる魅力のひとつ。

ただ、ジャケ買いした大人には、そう楽しめる本ではない(カバー以外)です。
大人向けじゃないんだからそれでいいんですけど、それはつまり、その程度の本であるともいえるので・・・。

こういうストーリーである、と説明しにくい、ありふれたお話。勇気と友情だけですべてがうまくいってしまう。

なにより、タラは、最初から選ばれた血筋なのです。女版ハリーか・・・?

「選ばれた人」であるのはいいけど、「血統によって基本的に他人より高い能力を持っている」ことによる「選ばれた人」の話は、薄っぺらい、と思います。

ま、まだ途中ですけどね。
現、2巻4冊(各、上下)。
・・・ほんとに10巻も続くのかなあ。
飽きそうだなあ・・・。
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エラゴン

2005.12.29 Thursday 17:19
 
『エラゴン ドラゴンライダー1』
クリストファー・パオリーニ作 
大嶌双恵 訳 
ソニーマガジンズ

くぉらぁ!

スター

  ウォーズの

パクリかい!


なにが「イエス、マスター」だっ!

第2巻にあたる『エルデスト』(上下)を読んだところですが、ちょっと叫ばずにいられませんでした・・・。

表紙のドラゴンのイラストと、美しいブルーは、ぱっと目を引き、「読みたい」と思わせます。
実際、手に取る人は多いようです。

しかし内容は・・・。



長い!高い!
645P、1995円。

そしてその割に、軽い(重量が)。
内容も、割高

造本の悪さはもちろん、翻訳ももたもたしているし(肝心の「ドラゴン」と「エラゴン」がややこしい・・・)、出てくる生物や小道具が、
『指輪物語』のパクリでしかない。

エルフやドワーフ、詩、自然・・・といったものが、指輪世界の造形そのままです。

このへんはわからないのですが、欧米では、『指輪物語』の世界はパクってつかってもいい、というようなルールがあるのでしょうか?

あったら変だとは思うけど、そうであればこの作品は、
「『指輪物語』の世界を描く」話である、と、まあ納得しましょう。

でも、やっぱりそんなルールはない、というなら、ちょっと許容範囲を超えたパクリにしか読めません。

と思っていたら、2巻で、ドラゴンライダーであるエラゴン(主役)が、先輩ドラゴンライダーに会い、修行を始めたら、
おいおいドラゴンライダーってジェダイのことだったのかいっ!?!

そして、
ドラゴンドラゴンライダーの関係。
竜と心を交わした者。ドラゴンが死ねば、ドラゴンライダーは生きてはいられないほどのショックを受ける。

・・・ってそりゃあ
『パーンの竜騎士』(アン・マキャフリィ)そのまんまじゃないですかー!
(ブログ内にこの本の記事あるんですけど、リンクの仕方がわかりません・・・)


最近、「人」と「何か」が分かちがたい絆でペアを組む、というネタが多いですね。流行り?
『黄金の羅針盤』のダイモン、『タラ・ダンカン』にも出てきたな・・・。
ラナとテキィ、ナウシカとテト・・・はちょっと違うか。

しかしこれ、本当にアメリカで売れたんでしょうか。許されているんでしょうか?ううむ・・・。

ちなみに、「子どもが読んだなら面白い」こともないと思います。
うちの常連で、ハリポタも大好きな読書家小学生は、
「読めなかった」と返してきました。

やはり、ちょっと読書慣れ、ファンタジー慣れしている人には、すべてが「どこかで読んだような」作品でしかないでしょう。

現2巻3冊刊行中。

それでも読みたい人は、図書館で借りるか、文庫化を待ってください。
ソニーマガジンズは、早々に文庫化します(ヴィレッジブックスの持ちネタがあまりないのか?)。
ただし、たいがいタイトルが変わる(図書館泣かせ)ので」、ご注意。


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『黄金の羅針盤』ほか、ライラの冒険シリーズ

2005.12.01 Thursday 21:45
 
『ライラの冒険シリーズ』フィリップ・プルマン作 新潮社

1巻 『黄金の羅針盤』
2巻 『神秘の短剣』
3巻 『琥珀の望遠鏡』



高いっすよ。1冊2500円ほど。
文庫は各巻が上下にわかれて、全6巻。580円〜740円。
でも文庫は1巻がめっちゃ薄いんですよね。読者に金かけさせすぎ、新潮社。

ファンタジーって、ぶ厚い本をどーんと読む、というところも楽しみの一つなんだから、絶対に1冊でださなきゃだめです。

スピード文庫化だったので、ハードカバーは、高くて予想より売れなかったか?と思ってしまいました。でもあの文庫は・・・(くどい)。

プルマンは、イギリスでは売れっ子の人気作家で、JKローリングと違って賞も総なめ。
ロンドンで、ハリポタと同列に並べられ、売れていたのを私も目撃しています。
新潮は『ハリーポッター』のイキオイで売れる!と、強気の値段をつけたのでしょうか。

そういえば、プルマンはリンドグレーン賞荒井良二さんと並んで受賞しています。
その授賞式の様子を見る機会があったのですが、スピーチでいきなり「ありがとうアストリッド」と歌いだす荒井さんに、プルマン押されまくり。聴衆の注目も、マスコミの注目もほとんど荒井さんが奪ってしまったようです。
世界的にはプルマンのほうが著名なはずなのに、さすがです、荒井良二!

本の話に戻って・・・。

カバーイラストも魅力的だし、大久保寛さんの訳も安心できるし、造本もしっかりしてるし(もうハリーポッターはすぐグサグサになるから嫌いだ!)、はやりのハリポタサイズじゃないし、なにより面白い。
さすが新潮社。所有して楽しむにふさわしい本なのですが、ちょっと対照が中途半端だったか・・・。

完全に大人向けの装丁です。
確かに、ハリポタのように簡単に子どもに読める本ではない。
しかし、かといって、大人だけが読む本でもない・・・。
どんなだったらいいのか、私にもわかりかねます。

この本を読みこなすには、キリスト教の知識が必要だなと思います。
それは、海外の作品には少なからず言えることなんですが、プルマンは、 『ナルニア国物語』のキリスト教的世界観を、びしっと否定していて(たしか)、キリスト教的世界観で話を書いているのではありません。

それだからこそ、キリスト教精神に疎い多くの日本人には、難しいところがあるのではないかと思います。

もちろん、ひとつのファンタジーとしてぐいぐい引き込まれるし、主役の少女ライラは魅力的だし、「よろいをつけたクマ」ことイオレクはいい男だし(クマでもいいです!)、ファンタジーを語るなら読んでおかなければならない一冊です。

でも、若い読者には、『ナルニア国ものがたり』のほうが楽しめるでしょうね。

映画、大丈夫かなあ・・・。アメリカの保守主義的ムードから、キリスト教世界のナルニアが選ばれたんじゃないかと勘繰ってしまいます・・・。
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ストラヴァガンザ

2005.11.08 Tuesday 16:25
 
『ストラヴァガンザ』 メアリ・ホフマン作 小学館

サイズといいカバーイラストといい、山ほどのファンタジーの中に埋もれてしまいそうな、出来のよくない装丁の本ですが、内容はかなり面白い。

前にけっこう詳しく書いてしまったので、重なってしまいますが、最初から。

ストラヴァガンテ=時空を超えるもの。

その能力を持った現代のロンドンの病気の少年が、過去のベネチア風世界では元気で冒険をする。『ネシャン・サーガ』と同じような設定。

ネシャンサーガはかなりつまらなかったので、最初は、またこんな設定か、と嫌気がしましたが(装丁のひどさで手に取るまでも時間がかかったし)、
こちらはかなり色っぽく、女性が素敵で、楽しめました。

少なくとも中学生でないとこの楽しさはわからないでしょう。
でも逆に、この色っぽさが気に入らない人もいるかもしれませんが、そこは趣味の問題ということで。

別世界のベネチアことベレッツァの元首は代々女性で、ドゥチェッサとよばれる。
国のゴンドラ漕ぎは元首自ら面接して美形を選び、その中の一人を愛人にするとか、現・恋人で側近の男性は男兄弟の三番目だが、上の二人も順次愛人にしていた、とか、ちょーうらやましいぞ!わたしもドゥチェッサになりたい!

・・・と気楽に言ってますが、権謀術数渦巻く政治の世界で権力の座にとどまるのは大変です。ドゥチェッサは、奸智にたけた政治家なのです。

「仮面の都」では、そんなベレッツァにストラヴァガントしたルシアン少年が、そこで生きることを選ぶまでの話。

 「星の都」 は、シエナがモデルのレモーラという都市に、ロンドンの(作者がイギリス人だからね)軽くパンク風少女ジョージアがストラヴァガント。

時空を超えるという設定自体はファンタジーですが、それ以外はそうファンタジックな小道具があるわけでもなく、話の骨子は政治サスペンス的です。

1巻でドゥチェッサを陥れようとしていたキミチー一族が、2巻ではけっこう家族の愛情をみせたり、一筋縄ではいかない展開をみせてくれます。

大人としては、ドゥチェッサこと熟女シルヴィアの権力や男関係にシビれますが、主役はティーンズなので、ルシアン、ジョージアの、それぞれの恋物語も描かれていて、花を添えています。

しかし本当に本の造りがもったいない!内容に全然合ってない!
この編集の人は、本を読んでないんじゃないかと思うぐらいです。
「仮面の都」なんか、カバーが怖すぎて、勧めても拒否されます。
サイズは小さく、色を抑えて、十代にアピールするようにデザインしなきゃ。

現在2巻まで。次回3巻「花の都」で完結とのこと。
完結したら、文庫で出しなおすことを小学館にお勧めします。マジで。

余談ですが、名古屋イタリア村のゴンドラ漕ぎは、すべてイケメンのおにいちゃんで揃えてあるという話ですので、イタリア村に行ったら、ドゥチェッサ気分を味わえるのかも!

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セブンスタワー

2005.10.15 Saturday 19:53
 
『セブンスタワー』ガース・ニクス作 小学館

全6巻です。
ガース・ニクスは『ライラエル』の古王国記シリーズの著者で、オーストラリア人。

『古王国記』はとても面白かったけど、『セブンスタワー』のほうは、正直、ぜんぜん面白くなくて、よくわかりませんでした。

しかし、デルトラ・クエストダレン・シャンに続き、小学生に大人気なのです。小学生人気ファンタジーの御三家がこの三冊。
その中でも、この『セブンスタワー』は、大人と子どもで大変評価のへだたりが。

ううむ、謎・・・。


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サークル・オブ・マジック

2005.10.13 Thursday 22:36
 
『サークル・オブ・マジック』ドイル&マクドナルド作 小学館

主人公の少年が、魔法学校で魔法使いになる勉強をし、成長していく物語。超正統派魔法ファンタジー。キャストは、魔法使いの少年、歌い手の少女、騎士の少年・・・と、いやまったく正統派。

さらりと読みやすいので、小学生のファンタジー・ファンにはよいでしょう。大人にはちょっと物足りず。
ダークな部分が書ききれてないのか、どうでもよいのか、表面さらっとで終わっている感じ。アメリカ製児童ファンタジーはこういうものが多い。断言。著者紹介を最後に読んで、ああやっぱりアメリカ製、と思いますもん。

本文の文字がとてもよみにくくてイライラしたのに、あとがきに「読みやすい字体を選んだ」って書いてあった。
とてもじゃないが納得できない。

現4巻。続きは未定。



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